1-1.乳がん手術、抗がん剤、放射線治療
ドセタキセルの点滴を終え、家に帰って診療明細書を見たら、薬の量が減っていた。 前回、薬の量が減ることは聞いていたが、今回も減るとは思っていなかった。 (薬の量が減ったら、副作用も減るかも。) と期待したものの、やはりというか3日目から動けなく…
CVポートの埋め込みの時に主治医が助手の研修医に、 「普通の点滴とポートの点滴は針が違うんだよ。」 と説明していた。 「あ、僕、ケモ当番の時に覚えました。」 と助手は言っていた。 (そうか、化学療法室で点滴のルート確保している先生はケモ当番なんだ…
2018年も4月になって抗がん剤の投与も残り2回となった。 苦を共にした抗がん剤で、楽しいことは何も無かったのだが、あと少しで終わりとなると少し寂しい気がした。 私はちょっとマゾなのだろう。 ドセタキセル3回目の受診はいつもと違う先生だった。 「4月…
後半になると、吐き気はやや治まった。 この頃になると、ずっと10~20パーセント残っていた頭髪が2~3パーセントまで減った。 それまでは残っていた眉毛が頭髪を追い抜いて一気に無くなった。 まつ毛はまばらに残っている。 眉毛がなくなるとテレビで見る宇…
とにかくクリームを塗って保湿をよくするように言われたので、お風呂に入る時以外はクリームを塗って綿手袋をし続けた。 すると、手はやや赤くなって少しヒリヒリするものの、前回のようなホラー映画のような手にはならなかった。 薬の量が減ったのと、ちゃ…
CVポート埋め込みの翌朝、診察前の時間に主治医は来た。 ポートに点滴針を刺してとても簡単にルート確保をした。 前回の地獄のルート確保が嘘のようだった。 その後看護師さんが点滴の用意をしてくれた。 来る看護師さん来る看護師さんが「(副作用が)出て…
麻酔が切れたが、痛み止めの薬が必要な痛さはなかった。 前回、前々回の入院ではでデイバッグを右肩にかけて病院に行った。 だが、今回は右鎖骨辺りにCVポートを入れるためコロコロに荷物を括り付けて泊まりに来た。 当分の間デイバッグは担げない。 四半世…
まず、鎖骨のやや上辺りに穴を開けてカテーテルを通した。 私に説明し、研修医に解説しながら、手際よく進んでいる。 麻酔が効いているので、痛みはない。 次にポートを埋め込む皮下ポケットを鎖骨の下に作るらしい。 「大胸筋のここを切れば血は出ない。」 …
ドセタキセル1回目の点滴はルート確保がなかなかできず、10ヶ所くらい針を刺した。 その後1週間くらいは針を刺したところがテレビドラマに出てくる麻薬中毒の人の腕みたいに黒ずんでいた。 血管痛も続いた。 CVポートを埋め込んだら、それらから解放されるの…
3月12日にCVポートを埋め込んで13日にドセタキセルを点滴するという予定のため、3月12日の朝一で血液検査を受けるように前回の受診の時に看護師さんから言われていた。 これで検査結果が悪かったらCVポートもドセタキセルも延期になるのだろう。 ラッシュ時…
ドセタキセル1回目もやっぱり多くの副作用が出た。 気持ち悪い、だるい、口内炎は前回の薬と同じだった。それにしびれと関節痛も加わった。 体のだるさは前回の薬が体の中から重かったのに対し、今回は上から押さえられている感じだった。 ガリバー旅行記の…
入院した時に看護師さん達が「ケモ」「ケモ」と言うので、いつものように検索したら化学療法(chemotherapy)のことだった。業界用語を覚えたが使うところがない。 「明日ケモなんで。」と旦那に言ったら、「知ったかぶって通ぶってんじゃねえ。」と言われる…
点滴から12日目に動けるようになったので病院に行った。 この頃には手の甲が紫色になり、浮き上がってひび割れを起こしていた。 手のひらは真っ赤だったのがピンク色に治まったが、指の皮が固くなりそこらじゅうがひび割れていた。 指先の感覚が鈍くなって、…
点滴後、2日目から手がヒリヒリした。 「昨日持ってた手提げカバンが重かったのか?」 などと思っていたら、翌日には手が赤くなった。 「これは副作用なのか?」 その翌日には指の関節や手のひらのしわの部分は真っ赤になり、折り曲げるのも痛くなった。手の…
ドセタキセル1回目の点滴は急性のアレルギーも無く1泊2日で退院をした。 抗がん剤が変わったら働けるようになるかもしれない、と派遣会社に伝えていたので、どうなるか心配だった。 点滴をしている時点で、ヘロヘロのボロボロだったので、不安はあった。 で…
ベテラン風看護師のパワープレイでヘロヘロだった私はボロボロになった(気がした)。 点滴が終わってしばらくしてから主治医が来た。 「どうですかー。」と主治医。 「泣きながら点滴受けました。」と私。 特に返事はない。まあ、そんなもんだ。 「ポートは…
病棟に行き、4人部屋に通された。 ポートを付ける気満々でいたところ、ベテラン風の看護師がやってきて私の右腕を持って見た。 「まだ取れると思うのよねー。」 そう言い、どこかへ行った。 数分後、戻ってきて言った。 「今日は点滴をやって、ポートは次回…
血管痛が気になりだした頃、いつものようにネットで情報を漁っていた。 その時、CVポートというものの存在を知った。 CVポートとは、血管が細かったり脆かったりして、点滴針を刺すのが困難になった場合、首の血管からカテーテルを挿入し、ポート本体を胸の…
EC療法1回目で入院した時、看護師さんが私の腕を持って言った。 「あー、血管細いねえ。でも、ルート確保するのは先生だからいいか。」 私はすぐいつものように「ルート確保」を調べた。 『静脈内に針やチューブを留置して輸液路を確保する処置である。』 な…
EC療法4回目の受診の際、次の抗がん剤がドセタキセルだと知らされ、ドセタキセルの冊子をもらった。 主治医「副作用は似たような感じです。」 私「若干(副作用は)弱くなるんですよねえ。」 主治医「体が弱ってるからキツく感じるかも。」 私「・・・」 と…
4回目の副作用は点滴1日目から結構あった。 倦怠感はもちろんのこと、吐き気が続いた。 吐き気止めはもらっていたが、1日1回分だったので、大切に飲んだ。 我慢できるときは飴をなめて、上を向いて声を出して気持ち悪いのを我慢した。 2日目に寝ている時に初…
我が家にはじーちゃんがいる。 旦那の父だが80代なので立派なじーちゃんである。 じーちゃんは8年前にアルツハイマー型認知症の診断を受けた。 診断を受けて8年経つが、意思の疎通ができるし、歩行器を使ってトイレにも行ける。(間に合わないことも多いので…
「熱が出て、夜間外来を受診したようですね。」 主治医がカルテを見ながら言ったので、熱が出て寒気があって夜間外来と翌日の総合内科を受診して問題なかったことを伝えた。 「正しい行動です。」 主治医が褒めてくれた。 褒められるのは好きなので、嬉しか…
3回目も後半に入り、少し動けるようになった頃、同居のじーちゃん(義父)が風邪をひいた。 かかりつけ医に連れて行き、風邪薬を貰ってきた。 すると、それから3日間、私が38度弱の熱が続いた。 「38度以上の熱が続いたら、我慢せずに受診するように。」 と…
回を重ねるごとに倦怠感は増していった。 骨の中心におもりが入っている感覚で、寝ているとそのままマットレスに沈んでいってしまうのではないか、というくらい体が重かった。 症状を記したノートの3日目、4日目には、 「だるい だるい だるい だるい 気持ち…
1月の下旬に3回目のEC療法を受けるために受診に行った。 「どうですか?」 「体がツラくて、働けなくなりました。」 「体がツラかったら、休んでくださいね。」 「はい・・・。」 まあ、普通のやりとりではある。 辛かったら休む、当たり前のことである。 「…
EC療法2回目は倦怠感が増した。 この先抗がん剤を続けたら、どんどん体が弱っていくのだろうか。 ちょうど、2回目の初日から脱毛も始まった。 朝起きたら、肩のあたりに結構な量の髪の毛が抜け落ちていた。 「きたか。」 大体2週間くらいで抜け落ちると聞い…
金曜日に抗がん剤の点滴をして、土曜日、日曜日、祝日を挟んで火曜日に新年1日目の仕事に行った。 気持ち的には「大丈夫だろう」、と思っていたが、1時間も働いたら体が物凄くだるくなってきた。 なんとか昼までいたが早退して家で横になった。 その後、2日…
入院することが決まって病院で限度額認定証のお知らせをもらった。 ネットにも限度額認定証を発行しておくといいとあった。 なので、用意しておいた。 高額医療とは無縁の生活を送ってきたので、前は健康保険料を払っていると、「病院使ってないのになあ~」…
入院して1回目の点滴を受けた後、看護師さんに、 「2回目からは化学療法室で点滴を受けるので、見学に行ってきてくださーい。」 と言われた。 6時間くらい点滴を待っていたので、その間に行かせてくれれば・・・と思ったが、まだ体もだるくなかったので、化…