回を重ねるごとに倦怠感は増していった。
骨の中心におもりが入っている感覚で、寝ているとそのままマットレスに沈んでいってしまうのではないか、というくらい体が重かった。
症状を記したノートの3日目、4日目には、
「だるい だるい だるい だるい 気持ち悪い 動けない」
と泣き言が書いてある。
スマホを手にして、
「EC療法 ツラい」
「EC療法 もういやだ」
「EC療法 やめたい」
と打ち込んでいた。
これが最後だったら、まだ我慢できるが、まだあと1回残っている。
4回目が近づくころには「怖いよー、怖いよー。」と繰り返しつぶやいていた。
職場の乳がんの先輩から『体の調子はどうですか？』というメールが来た。
『どんどん悪くなってます。先輩はどのくらい寝込みましたか？』
と、返信したら、
『私は一度発熱した以外は普通に動けたんです（ハート）』
とのこと。
神様のいじわる・・・。
彼女は術後の腫れも痛みも無ければ、抗がん剤の副作用もほとんどなかったらしい。
彼女の体がたまたま良かったのか、治療したがんセンター病院が良かったのか、何にしてもうらやましい。
3回目でも1回目に苦しめられた腰痛、下痢、痔が出てきたものの、そう酷くはなかった。
ずっとおしりに軟膏薬を塗り続けるのもどうかなあ、と思ってたところ、オリーブオイルがいいとの記事があり、試したところ軟膏薬並みの効果があった。
薬を塗り続けるよりは、オリーブオイルの方がなんとなく安心なので、それ以来オリーブバージンオイルを塗っている。
20年以上前に顔や手に塗っていたこともあったが、オリーブオイルをおしりに塗る日がくるとは思わなかった。
