せとるこの日々

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いとこが来た

母の実家のお墓は滋賀県にある。
そのお墓まで行くには関空からもセントレア中部国際空港)からも同じくらいの距離だった。
愛知県民の私としてはセントレアの方が便利だ。
なので伯母の納骨で来日するいとこ親子にはセントレアに来てもらった。

チケットを取ってからのメールのやり取りで、
『飛行機に乗るときは車いすを借りる。』
とあった。
え?
『あなたのパパは歩ける?』
急いで返信した。
『歩行器を持って行く。歩行器を使えば大丈夫。』
との返事。

こりゃ5人乗りセダンじゃダメだな。
8人乗りミニバンのレンタカーを予約した。

来日前2週間くらいはメールが来なかった。
『改葬許可の通知が届いたよ!』
と連絡しても返事が無かったので、90代のおじさんに何かあったのかと思った。
2日前に『おじさん大丈夫?』とメールしたら『二人とも行く準備をしているわ。 お墓掃除にはショートパンツの方がいい?』 といったお気楽な返信が来た。

岐阜の伯父に電話したら、
「連絡無かったから調子悪くて来られなくなったと思った。
やっぱり来るのか・・・。」
伯父は言った。 多分私と伯父は似てる。 同じ考えだった。

初日は夜着なので空港併設のホテルで休憩してもらい、翌朝旦那と迎えに行った。
その後、岐阜の伯父を拾い、彦根へ行った。
亡くなった伯母が若い頃彦根で働いていたらしい。
そこで昼食を食べ、お墓へ向かった。

90代のパパは歩くのは家で介護していたじーちゃん並みだった。
だが、頭はじーちゃんよりしっかりしていた。
10数時間も飛行機に乗ってよく来たなあ。

40年ぶりくらいに母の実家のお墓へ行ってお墓の掃除をした。
そしてその翌朝、納骨式をした。
いとこ親子、私達夫婦、伯父の5人の参列だ。
もう少し親戚を呼びたかったが、私が親戚の連絡先を知らない。
6年前に伯母家族が来日した時、兄弟姉妹5人で再会していたが、今は伯父一人だけになった。
時の流れなんだなあ。

伯父の親戚のお坊さんに来てもらった。
伯父も会うのは初めてだと言った。
それくらい遠い親戚だった。

お坊さん「戒名は?」
私「クリスチャンなんでありません。」
お坊さん「そうですか。」
軽く笑って納骨式のお経が始まった。

いとこもパパも「家族に見せたいから」といって写真とビデオを撮っている。
必要だったら私が撮影しようと思っていたが、二人があまりにも生き生きとして撮影しているので私は参列者の役を演じることにした。

実家のお墓に遺骨の一部を納骨するのは伯母の遺言だったらしい。
「こそっと入れておいて欲しい、って言ってたんだけどなあ」と伯父はボヤいていた。

いとことパパは、きっとこの納骨式の様子を映像に残すことが目的だったんだろうなあ。
目的を果たせて彼らは満足そうに帰って行った。
事故も病気もなくホッとした。

手続きなど面倒だったが、彼らが満足していたのを見てお手伝いしてよかったと思った。

90代のおじさんは思いのほか元気だった。
トイレの心配をしていたが、一番トイレが近いのが私だった。 情けない。


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ホテルからの景色。のどかだ~。