ドセタキセルの点滴を終え、家に帰って診療明細書を見たら、薬の量が減っていた。
前回、薬の量が減ることは聞いていたが、今回も減るとは思っていなかった。
(薬の量が減ったら、副作用も減るかも。)
と期待したものの、やはりというか3日目から動けなくなった。
結局前回と同じだった。
薬が蓄積する、と聞いていたから蓄積しているのだろう。
リンパ節を切除した左脇はまだピリピリした痛みがあり、突っ張っているので、しょっちゅう左ひじを上げてほぐしていた。右腕は伸ばすと血管が突っ張るので、右ひじを曲げてほぐしていた。
はじめの1週間は足がしびれて重いので、引きずるように歩く。
爪は根本付近にあった線が伸びるのに合わせて3ミリくらい上になった。
『点滴の回数分だけ横線が出る』と書いてある記事があったが、私は1本だけだった。
2回目から手足をアイスノンで冷やしているのが効いているのだろうか。
線から下の部分は段が付いて少し低くなって新しい爪になっているようだった。
とりあえずドクターネイルのディープセラムは効いているようだった。
線から上の部分は少しづつ白くなっている。
これが真っ白になったら剥がれるのだろうか。
線の付いた爪はパっと見ると「オペラ座の怪人」のマスクのようになっている。
「爪は剥がれても新しく生えるからいいんじゃない?」
と旦那が言った。
でも、両手の親指、人差し指、中指の計6本の指の爪が剥がれかけている。
剥がれそうな状態で結構不自由を感じているので、剥がれたら爪が生えそろう何ヶ月か先まで不自由なのは面倒臭い。
(剥がれませんように。)
ディープセラムを塗って、ネイルトリートメントクリームを塗って、綿手袋をして、祈ることにした。
吐き気、倦怠感、関節痛、口内炎、しびれ、頭痛、腹痛、歩きにくい、便秘、下痢等、いつもの副作用が出た。
EC療法の3回目の時は、
「くっそー、まだあと1回EC療法あるのかー。」
と泣いていたが、ドセタキセルの場合は、
「あと1回か・・・。」
と爪が剥がれながらも何故か感傷的になっている。
4回目が終わる時には千昌夫の「星影のワルツ」でも歌おう。