せとるこの日々

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EC療法 4回目 じーちゃん

我が家にはじーちゃんがいる。
旦那の父だが80代なので立派なじーちゃんである。
じーちゃんは8年前にアルツハイマー認知症の診断を受けた。
診断を受けて8年経つが、意思の疎通ができるし、歩行器を使ってトイレにも行ける。(間に合わないことも多いので紙パンツ着用だが。)
要介護2で平日はデイサービスに通ってお風呂に入れてもらってくる。

私が4回目の点滴を受ける前の週、じーちゃんは風邪をひいた。
そうひどくなかったので、かかりつけ医で風邪薬を貰って、デイサービスには行っていた。
そして私が点滴を受けて3日後、じーちゃんの風邪は悪化した。
物凄い咳と鼻水だった。
点滴3日後は本当に体が動かないので、旦那に仕事を休んでもらってかかりつけ医に連れて行ってもらった。
医者に行くとじーちゃんは元気になってしまうので、前と同じ軽い風邪薬をもらって帰ってきた。

その日の夜中、じーちゃんの部屋から「うー。」という声が聞こえた。
旦那を起こして一緒にじーちゃんの部屋に行った。
するとじーちゃんは床に仰向けでゴキブリが殺虫剤をかけられてバタバタしているような恰好をしていた。
「動けーん。」
じーちゃんは風邪をこじらすと頭のネジもずれてしまうようで、年に2回くらいこういう状態になる。
表情が変わるので頭のネジがずれた時は分かる。
まさかEC療法4回目の1週目にその状態になるとは。

それから2日間、じーちゃんは動けなくなったので、物音がしたらイスに乗せてトイレまでイスを引きずって連れて行った。
3日目からは歩行器を使ってくれたので、体を支えてトイレまで誘導した。
デイサービスに行けないので、体を拭いて着替えをさせた。
動けないときは、食事も食べさせた。
(誰か助けてくれー!)
まだこっちの体が動くときならいいが、一番体がキツいEC療法4回目の1週目に看病・介護はぜえぜえ息切れしながらした。

そんな状態が10日ほど続いて徐々に回復し、久しぶりにデイサービスに行ってくれたが、デイサービスから帰ってきたじーちゃんは嘔吐した。
(まだ続きがあるのか?)
とりあえず私が通っている病院の救急外来に連れていった。
検査の結果、問題はなかった。
良かった・・・。

じーちゃんは嘔吐した翌日もデイサービスには行ってくれ、その後は回復したが、魔の2週間だった。
本当にバッドなタイミングで調子が悪くなってくれた。
化学療法室でEC療法に別れを告げたから、EC療法からのお餞別だったのだろうか。