せとるこの日々

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抗がん剤治療 2月

入院した時に看護師さん達が「ケモ」「ケモ」と言うので、いつものように検索したら化学療法(chemotherapy)のことだった。業界用語を覚えたが使うところがない。
「明日ケモなんで。」と旦那に言ったら、「知ったかぶって通ぶってんじゃねえ。」と言われるのがオチなので使っていない。いつか使ってみたいと思っている。

そんな化学療法である抗がん剤治療の副作用について病院でもらった冊子を読み返したところ、
『化学療法の特徴は、がん細胞のように速く増殖する細胞を叩くことにありますが、正常な細胞にも増殖の速いものがあり、これらにも、薬の影響が出てしまうため、副作用として現れます。』
と書いてあった。
そうか、私の正常な細胞は増殖が速いんだ。だから、これだけ副作用が出るんだ、と分かった。
せっかちなのは性格だけではなく、細胞もだったのだ。

2月2日にEC療法4回目の点滴を受け、16日にドセタキセル1回目の点滴を受け、27日に手足症候群を報告しに病院に行った。
この2月2日から27日までの3週間半は最低限の家事とじーちゃんの看病以外ひたすら横になっていた。
いつもはネットでニュースを見るのだが、パソコンの電源を入れる気力も無かった。
寝室の横はじーちゃんの部屋である。
じーちゃんは耳が遠いので大音量でテレビを見ている。
私はじーちゃんの部屋から流れてくるニュースを聞いていた。
2月の上旬は大雪のニュースをやっていたが、病院に行くときに大雪の日は無かったので、「たいへんだなー。」と他人事だった。
中旬からは平昌オリンピックの中継が聞こえた。日本人選手がメダルをたくさん獲得していたようで「すごいなあ、がんばっているなあ。」と夢うつつで聞いていた。
きっと年末に2018年を振り返る番組をやって、「2月は大雪と冬季オリンピックでしたねえ」なんて言うのだろうが、私にとって2018年2月は「ひたすら寝ていた月」だった。