せとるこの日々

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最後の抗がん剤点滴から5週間

放射線治療を始めて1週間を迎える頃、最後のドセタキセルを点滴してから5週間たっていた。
3週間ごとに点滴していたので、3週間たったらもう新しい副作用は出てこない、と勝手に思っていた。
痺れや浮腫みはしばらくの間続く、と聞いていたので、覚悟はしていたが。

4週目、5週目で、オペラ座の怪人のマスクのような、根本付近から剥がれかけていた爪が、右の人差し指、中指、親指、左の中指、人差し指、親指の順番で取れていった。
5本は寝ている間に綿手袋の中で自然に取れていたので、痛みは無かった。
1本だけ、綿手袋に引っかかって取れたので、流血して痛かった。

6本とも新しい爪が3分の2くらいまで出来ていたので、指がふにゃふにゃになることはなかった。
だが、指先の感覚は爪がないとおかしいし、綿手袋を取ると痛い。
つまむ、めくる、はがす、は爪が無いと苦労する。
定規や箸やピンセットを使っている。
たいしたことではないが、ヤクルトをパックから出せずに、ハサミでパックを切って取り出し、蓋をめくれずに、お箸で穴を開けて飲んだ時は、爪が色々アシストしてくれていたことを実感した。
ヤクルトを道具無しで飲めるようになったら、社会復帰が出来るかな、と思った。

で、爪が6本分剥がれたところで終了だと思いこんでいたら、5週間目になんと、無事だった他の手の指すべての爪の真ん中あたりに横線が出来て、そこから爪が剥がれ始めたのだった。
足の指の爪も無事だったのだが、5週間目からすべての爪の真ん中あたりに横線が出来て剥がれ始めている。
まさか時間差で来るとは思わなかった。
まさか点滴から3週間過ぎてから爪が全滅するとは思わなかった。

あと、頬が痒くてたまらなくなった。
ホルモン剤を飲み始めたせいかと思って調べたが、ドセタキセル4クール目で顔がボロボロになってから続いている痒みが酷くなったので、抗がん剤が原因だろう。
病院でもらっていた保湿クリームは無くなっていたので、市販の保湿剤を塗って、痒くてたまらない時は保冷剤を布に巻いて、マスクで挟んで頬を冷やした。

私が抗がん剤治療が終わるのが少し寂しいなんて思ったから、ドセタキセルからのお餞別だろうか。
そういえば、EC療法の時も最終回はお餞別をもらった気がしたなあ。