せとるこの日々

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術後ブラ

入院中、看護師さんが術後ブラのサンプルを持ってきた。
「これ、5500円で病院で売ってますので、試してみてくださいね。」
とのことだった。
ワコールの術後ブラ。着け心地はいい。
ただ最低2枚買うとして、値段が私にとっては高い。

職場の乳がんの先輩にメールを送った。
『病院で5500円の術後ブラ勧められたけど、買った方がいいですか?ネット見るともっと安いのがあるけど。』
すると、結構早く返事が来た。
『買う必要ないですよ。もっと安いブラで十分。サイズはワンサイズ大きいもので。』
とのことだった。
近くに聞ける人がいるのは助かる。

で、退院してすぐにネットでワコールの3000円の術後ブラを注文した。
それが届くまでの間必要な術後ブラを探しに出かけた。

普段ブラジャーを買う近くの総合スーパーやしまむらには術後ブラっぽいものは無かった。
あまり行くことのない衣料のディスカウントストアに行ってみると、前開きでポタンが4つくらいついて、縫い目も少なく、ワイヤーもなく、胸に優しそうなブラが1080円であった。
喜んでLサイズを2枚購入して帰った。

退院して2日は仕事を休んだ。日常生活でどのくらい体が動かせるか分からなかったからだ。
実際、動かすことに関しては特に問題はなかった。
だが、普通に左腕を垂らしていると、チクチク、ジリジリ、ギリギリ、と痛いようなつっぱるような感覚があるため、上下左右前後に動かしている方が楽だった。
外にいるときも腕を常時動かしていた。
傍から見ると肩が凝っている人に見えたかもしれない。
これから腕を上下左右前後に動かす人を見たら、乳がんの手術をした人だと思うことにした。

で、腕を動かして擦れたからか、胸に水が溜まったからか、左胸はみるみる腫れあがった。
「巨乳の人はこんな重い胸をずっと持ち歩いているのか。」
と期間限定で巨乳の人の気持ちが少し分かった。

胸が腫れたので、ディスカウントストアに行って、LLサイズの術後ブラもどきを2枚買い足した。