せとるこの日々

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母の家

母が入院した最初の数日は面会ができないので、結構な頻度で電話で話した。

母「介護認定受けるように看護師さんに言われたけど、必要ないって言って、ケンカしちゃった。」

私も母に以前から介護認定を受ける様に説得しているが、「必要ない」と言って突っぱねる。
近所の人も母に勧めているらしいが、母は断っていると前に言っていた。

なんでだろう。自分だったら、認定受けて、受けられるサービス使うけどなあ。
じーちゃんも喜んで受けていたけどなあ。
まあ、いろんな人がいるからなあ。

週に3回も4回も病院に行けないので、病院のパジャマのレンタルを頼んだ。
母にも『病院のレンタルパジャマ頼んでおきました。』とLINEを送った。

だが、レンタルパジャマを扱う会社から電話が来た。
「パジャマをお持ちしたら、必要ないと断られました。」
えー?最初にスーパーで2着買って持って行ったパジャマしかないじゃん。
毎日病院に取りに行けないから、レンタルパジャマを使ってほしかったのに。

結局、週末にもう1着持って行って、私物のパジャマを洗ってもらえる洗濯サービスだけは使うように電話で言った。

週末にパジャマを持って行った時に、母の家の鍵を看護師さんから渡された。
これは、退院するときには絶対来るように、ということか?
まあ、退院するときは迎えに行こうと思っていたが、鍵を渡されたことが意外だった。

この10年くらい、母の家には玄関から中に入ったことがなかった。
母が玄関から奥に入れようとしなかった。
母が望んでいないのなら、無理に入ることもないだろう、と特に何も言わず入らなかった。

気になっていたことがあった。
救急搬送されたのなら、生ゴミとかは捨てていないだろう。
どうしようか、鍵が無いからゴミのことは気にしないようにしようか、と思っていた。

鍵を渡されたなら、生ゴミのことを聞いてみよう。
母に電話をした。
私「家の生ゴミとかあるでしょ?」
母「あ、忘れてた。」
私「家入っていい?」
母「えーっと・・・。」
まさか、口ごもるとは。
私「家入って捨てておくからね!」

10年振りくらいに母の家に入った。
掃除をこまめにやっているといつも言っていたので安心していたが、入ってみると服が散らかっていた。
空のペットボトルも転がっている。
紙類も散らかっている。
軽い汚部屋ではないか。
生ゴミは救急搬送される前数日分くらいか。

これはしっかりしているように見えても片付けができなくなるという認知症あるあるじゃないか?
認知症のじーちゃんが亡くなってちょうど2年。
認知症疑惑のある部屋を見て、介護生活の再開のゴングが頭の中で鳴った気がした。