先週、じーちゃんが入院中の病院の相談室から連絡があった。
療養型病院の調整が出来たので、転院をするとのことだった。
転院先への連絡や、ベッドのまま移動するための介護タクシーの手配等は相談室がやってくれた。
転院先の療養型病院のパンフレットと書類を病室に置いておきますとのことだったので、先週末それらを取りがてらじーちゃんに会いに行った。
この日のじーちゃんは私のことが分かったようで目を見て、声を出した。
でも、言葉が出てこなかった。
ちょっと悔しそうな顔をした。
おお、前2回の面会の時より良くなったのかな?
少し期待した。
書類にはパジャマ5セットと肌着5枚、靴下5足、上着を持ってくるように書かれていたので、買いに走った。
火曜日の午前中に転院をした。
荷物や手続きがあるので旦那と二人で病院に行った。
私が介護タクシーに付き添いで乗って、旦那が車で荷物を運んだ。
身内が転院したことが無かったので流れが分からなかったが、一人で行っていたら結構大変だっただろうなあ、と思った。
看護師、介護士、作業療法士、相談員、担当医師から説明を受けた。
もらった入院診療計画書には『終末期の看取りを視野に』と書かれていた。
1ヶ月前に私は療養型病院という名称を知らなかった。
まさか1ヶ月後にじーちゃんが療養型病院で過ごすことになるとは思ってもいなかった。
今年に入って認知症の症状が加速して、家で過ごせるのも年内で特養等の高齢者介護施設を検討しなきゃな、とは旦那と相談していた。
病院に入院したばかりの時には、回復したらリハビリしてショートステイで外泊に慣れてもらって・・・なんて考えていた。
そんな簡単なもんでは無かったんだな。
この日のじーちゃんは一瞬私のことが分かったようだが、ほぼうつろな目をして口を開けていた。
療養型病院は完全に面会禁止とのことだった。
前の病院が1週間に2回までの面会が出来るまで緩和されたと伝えると、看護師さんが「ええ?」と驚いていた。
確かにじーちゃんみたいな人ばかりがいる病院で新型コロナウイルスのクラスターが発生したらえらいことだ。
今は心の中でじーちゃんに話しかけている。
そして、じーちゃんが苦しくないように、と祈っている。