じーちゃんは普段から温度調節が上手くできない。
高齢者になると、温度が分かりにくくなるらしいので仕方ない。
季節の変わり目は一段と上手くできなくなる。
なので、じーちゃんの部屋に温度チェックに行く回数は増える。
今の時期は灯油ファンヒーターで朝は部屋を暖める。
それ以外はエアコンで十分暖まる。
だが、じーちゃんは日中でもエアコンと灯油ファンヒーターの両方を点けて部屋をボカボカにしてしまう。
部屋が暑いことを指摘すると、
「わからんでのう。」
と、すっとぼけた返事をする。
寒すぎる温度にはしないので、何となくは分かってるようなのだが。
旦那はじーちゃんからエアコンのリモコンと灯油ファンヒーターを取り上げるように言うが、常時私が温度を見ていられるわけでも無いし、じーちゃんの性格からするとリモコンを取り上げるとスネてしまうので、リモコンはじーちゃんの手元にある。
なので、温度がちょうどいい時は、これでもか!というくらい誉めるようにしている。
「凄いねー。温度がバッチリだねー。いいねー。温度計のマークが笑ってるねー。ちゃんと出来てるねー。」等々。
そうするとじーちゃんは嬉しそうな顔をする。かわいいなあ。
夜、私はトイレに1~2回起きる。
じーちゃんは3~4回起きる。
起きる度にじーちゃんの部屋を見に行くと温度が上がっている。
それを私は下げる。
この攻防戦はいつまで続くのだろうか。