せとるこの日々

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デイサービスからの電話

年末年始はじーちゃんの脳トレのために、あそこに行ってあそこに行って、とコンパクト車イスを購入して予定を立てていた。
だが、じーちゃんの頭の調子が悪く、行ったのは日帰り温泉の福祉風呂(貸切風呂)のみだった。

年末年始のおかしな状態を見て、認知症と診断されて10年、万事休すか、
と思ったりした。
だが、デイサービスが始まると、じーちゃんは少し戻った。
旦那は「デイサービスロスだったんじゃない?」と言った。そうかも。

火曜日にデイサービスから電話があった。
着信履歴に気付いたのは午前11時頃。
仕事中に折返し電話して長くなったらいけない、と思い、昼休憩にデイサービスに電話することにした。

それからお昼までの1時間、私の妄想は膨らんでいった。
留守番メッセージが入っていなかったから、非常事態ではないかな。
でも、何があったんだ?
転んだ?倒れた?

非常事態ではないな、と思いながらもじーちゃんが病院に運ばれている様子が頭に浮かんだ。
次の場面では「こういう時の準備を何もしてなかったね」、と言って葬式になっていた。
お別れの際にじわっと涙が浮かんで、四十九日までいったところでお昼休憩になった。
1時間で結構な妄想をしてしまった。

お昼になり、急いでデイサービスに電話した。
紙パンツに血がついていて血尿が出ているようで、膀胱炎じゃないか、ということだった。
いつもの時間に送って行くので、夕方病院に行って下さい、とのことだった。
うん、非常事態では無かったな。

夕方、かかりつけ医に行ったところ、軽い膀胱炎だという診断を受けた。
じーちゃんはデイサービスと病院のダブルヘッダーで喜々としている。

少し前に話題になった『人生会議』ではないが、最期のことも考えておいた方がバタバタしなくていいかなあ、と思った。
だが、喜んで病院に行くじーちゃんを見ると、まだいいかなあ、なんて思ったりもした。