がんの宣告を受けて、手術までは3週間あった。有名な病院などは2,3か月待ちというから、3週間はありがたい。
CTやMRIで検査した。これらでステージが分かるのかと思っていたが、はっきり分かるのは手術後の病理検査でとのこと。
ネットで情報収集しながら、いろいろ妄想した。
もし、余命宣告を受けてしまったら、リビングニーズ特約でまとまったお金が入ってくるから、最期の準備をしておこう。
ああ、片付けもしなくちゃ。オークションで売れそうなものもあるから、全部捨てるのは惜しいし・・・。
子供がいないので、あと何年は生きなければ!という気持ちはあまりなかった。
介護老人がいるが、私がいなくても今の介護サービスは充実しているからなんとかなるだろう。
手術は温存手術で行われることになった。温存手術はステージ0~Ⅱ期にできるらしい。
そうか、私は早期乳がんだったのか。
妄想はすべて妄想で終わった。
がんの宣告を受けて1か月の間に我が家では、冷蔵庫、テレビ、ウォシュレットが壊れて買い替えた。彼らは私の身代わり地蔵となって私は早期乳がんになったのか。
いや、電化製品が壊れたのは単なる偶然だろう。