せとるこの日々

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叔母さん孝行

旦那の叔母さん(じーちゃんの妹)はグループホームで暮らしている。
私達は年に数回叔母さんを誘って外に出かけている。

叔母さんは数年前に旦那さんを食道がんで亡くした後、認知症になったためグループホームに入ったのだが、じーちゃんより頭も体もしっかりしている。
物忘れが多いのと同じことを繰り返して言う事以外の症状は何もみられない。

この夏休みも叔母さんを誘った。
夏の日中、じーちゃんを外に連れていくと暑さでフリーズすることを数日前に学んだので、じーちゃんは家で留守番してもらった。

我が家から車で30分くらいのところに足湯がある。
叔母さんは旦那さんが健在の頃、二人でその足湯へ何度か行った、と以前言っていた。
なので叔母さん夫婦の思い出の地を訪ねてそこへ行った。

「あら、こんなところに足湯があるのね。」
叔母さんは以前そこの足湯に来たことを忘れていた。
ああ、認知症なんだなあ。
でも、「気持ちいい。」と笑顔で足湯に浸かっていたのでよしとしよう。

お昼は家に帰ってじーちゃんも交えて4人で昼食を取った。
午後はどこに行こうかと思案したところ、森林公園に行く案が浮かんだ。

おばさんのいるグループホームと我が家の間には森林公園がある。
そこは今年の6月に令和初の植樹祭が行われた公園だった。
天皇の地方初公務ということで地元のニュースでは盛り上がっていた。

ミーハーな私は見に行こうかと思ったが、混雑や渋滞が苦手なのでその時はテレビで見た。
時間が経ったら植樹された木を見に行こうかなあ、と思っていた。

ちょうどいい、叔母さんと一緒に植樹された木を見に行こう、と思ってその木が森林公園のどこにあるのか検索した。

天皇皇后が植樹された木は枯らしてはいけないため、別の場所に移されました。』
という記事を見つけた。
なんと、今は森林公園にはないらしい。

夏の暑い日に植樹された場所だけを見に行くのもなあ、と思い、午後はコメダ珈琲に行って、アイスクリームを食べる叔母さんの笑顔を見た。
たいそうな事はしていないが、まあそれなりに叔母さん孝行はできたかな、と思う。