せとるこの日々

更年期 ああ更年期 更年期

優しいドラマ

この3ヶ月はドラマ『アンメット』を視聴した。

約4年前の2020年秋に『青くて痛くて脆い』という映画で杉咲花さん、冬に『AWAKE』で若葉竜也さんを認識した。
2本とも吉沢さんを鑑賞したくてこっそり映画館に行ったものだ。
上手い人には上手い人がキャスティングされるんだなあ、と感動した。
『AWAKE』はもう一度鑑賞したいなあと思ったものの、コロナ禍もありあっという間に公開が終了していた。残念。

そんな2人がドラマに出るというので、1回目から視聴した。
あら、いいじゃない。
毎回上質な映画を観ている感覚だった。

悪い人かな?と思っていた人達も実はいい人で、優しさに溢れたドラマにやさぐれたおばさんである私は癒された。
私は優しいドラマが好きなんだな。

静かな映画を観ると寝てしまう旦那は毎回途中で寝ていた。
チャンネルを変えないところをみると、ドラマに興味はあって視聴する気もあるのだろうが、静かな場面で静かなセリフが続くと条件反射のように一瞬で落ちる。
たまにセリフより大きいいびきが私の視聴の障害になった。

ドラマでは、脳の障害について知ることも多くあった。
記憶が無くなっても強い感情は心が覚えているということに興味を持った。

第10話で記憶が無くなった患者さんが奥さんに出会った時の言葉をボソッと呟いた。
横にいた奥さんは感極まって、視聴している私も涙してしまった。(旦那は寝ていた。)
それを見て、私が記憶が無くなった場合、心が覚えてることはあるのだろうかと考えた。

いろいろ思い返してみた。
その時代時代に強い感情はあったが、すぐ出てくる言葉はない。
ここ10年だったら6年前の抗がん剤治療で動けなくなった時に
「(先生、)働けますって言いましたやーん!」
という感情が真っ先に出てきた。
でも記憶が無くなっても呟きはしないだろう。

最近は宝くじ購入に張り切っている。
感情が無くなって
「一攫千金したい」
と呟くのも恥ずかしいな。

優しいドラマを観たのだから、記憶が無くなっても優しい言葉が出る人間を目指そう。