せとるこの日々

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郵便物の転送

昨年12月、母の葬儀が終わって役所に行くついでに郵便局にも行った。
「一人暮らしの母が亡くなったので私の家に郵便物が届くように転送届を出したいのですが。」
私が言うと、窓口の人が、
「亡くなった方の郵便物の転送届は窓口で受け付けることができないんです。」
申し訳なさそうに言った。

その人は小声で「郵送だったら申し込めると思います。」とコソッと言った。
その様子からそれ以上質問をしない方がいい気がして早々に郵便局を出た。

検索すると、『亡くなった人の転送届は窓口ではできないが、郵送だったらできる。』とあった。
へえー。
で、郵送で転送届を出した。

それから約1か月半、役所等に私の住所に送って欲しいと頼んだものは届いたが、母の住所に届いたものが転送されることがなかった。
まとめて送られるのかな。
それとも郵便物がないのかな。
なんて能天気に考えていた。

先週、アメリカに住む伯母(母の姉)の旦那さんからメールが来た。
『あなたのお母さんに手紙を出したけど戻ってきた。
この住所間違っているみたい。正しい住所を教えてください。』
と宛名の画像付きで送られてきた。

アメリカの伯母も調子が悪いので、母のことは伝えていなかった。
画像をみると、住所はあっている。
その横に『あて所に尋ねあたりません』というハンコが押されていた。

えー、なんで転送してくれないのー?
消印を見ると、伯父さんは12月20日にその手紙を出したようだ。
1ヶ月以上かけて返送されたようだ。
だったら転送してよー、と思った。

ネットで検索してみた。
『たとえ家族であっても、故人宛ての郵便物を転送することはできません。
郵便物は配達されるまで差出人に所有権があります。
また、故人の郵便物を不正に取得し、悪用されるのを防ぐというのも転送ができない理由の1つです。』

12月に転送届出すときにはサラッと読んでいたが、郵送で転送届を出すのは亡くなったのは内緒でってことだったようだ。

あれ、うちの場合、郵送で転送届出したのに、転送されないってのはなんだ?
と考えてみた。
そうだ、転送届を出して数日後、郵便局の人が家に来たことを思い出した。
私がいなかったので、旦那が応対した。
転送届に不備があるらしかった。
旦那が「妻の一人暮らしのお母さんが亡くなって転送届出したんです。」と言ったら、局員さんは「そうですか。」と答えて帰ったそうだ。
それだ!
やっと気が付いた。
そのやりとりで郵便局で転送届が受理されず、郵便物が差出人に戻されていたんだ。

転送届の不備って何だったんだろう。
転送届には身分を証明できるものと、旧住所を証明できるものが必要だった。
私は母の保険証のコピーを入れた。
あ、旧住所を証明するものを入れるの忘れてた。
書類さえ入れておけば局員さんが来ることもなかっただろう。
ああ、すべては私のミスだったんだ。

うちに届かなくて困る書類があるか確認してみた。
公共料金はすべて解約して支払いも終わってる。
いや、固定電話の解約はしたが、支払った記憶がない。
固定電話はコンビニ払いだったはずだ。
解約手続きはメールでやりとりしたので、メールを確認した。
私の住所を知らせていない。
急いで連絡した。

こういった支払いの連絡が届かなかったら、延滞料が増えていくのかなあ。
ああ怖い。

母のクレジットカードのポイントが貯まっていたので、商品券に交換してもらおうと頼んでいたが、それも返送されているんだな。
ああ、こういった悪用を防ぐために転送を出来なくしているのか。